花山温泉(和歌山県)|関西屈指のミネラル豊富な「含鉄泉」

花山温泉(和歌山県)|関西屈指のミネラル豊富な「含鉄泉」

和歌山市内にある「花山温泉」は、含二酸化炭素・鉄-カルシウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉の「含鉄泉」です。

 

お湯の色は黄色。含有成分が豊富で「湯の花」が多いことで、関西の温泉通の間で有名な温泉地。

 

意外に歴史は浅く、1965年にボーリング調査で発見された温泉で地下500mから汲み上げた湯が源泉。

 

数多くの温泉地を有する和歌山県の中では、新しい天然温泉です。泉温は低く24.6℃で、加熱した湯とそのままの温度の湯の2種類が楽しめます。宿泊、日帰りともに、一軒宿の「花山温泉」でのみ入浴可能。

 

※写真 花山温泉公式サイトより

 


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所在地 和歌山市鳴神574
アクセス

阪和自動車道和歌山IC、和歌山市方面出口より2km約5分、
JR和歌山市駅からバス「秋月停留所」下車、徒歩10分

泉質 含鉄泉(含二酸化炭素・鉄-カルシウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉)
源泉の温度 24.6℃
ph ph6.7 中性泉
開湯 1965年
お湯の色 黄色
温泉地公式サイト 花山温泉 薬師の湯 http://www.hanayamaonsen.com/yakushiyu.html

UMEKOの花山温泉探訪記

「いつかは行かねば!」とずっと思っていたのが、こちらの花山温泉。鉄泉といえば、女子向き湯の代表格。そのお湯があるのに、行かないわけにはいきません。

 

ということで!ようやく入湯してまいりました(大汗)

 

阪和自動車道の和歌山ICからすぐ。高速で遠方から訪れても、意外にわかりやすい場所にあります。ICを下りて、24号線を和歌山市内方向に走ると2キロほどで到着します。
温泉手前の交差点は、角度が200度を左折するのは、驚きますけどまぁ大丈夫です。

 

 

道路を左折すると、すぐに見えてくるのがこの看板。目立つし、わかりやすいです。

 

でも・・・あれ? 「関西最強の炭酸泉」?炭酸泉??? 鉄泉のはずだけどなぁ…。

 

と思って調べてみたら、「含二酸化炭素・鉄-カルシウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉」。つまり、鉄分もカルシウムも、マグネシウムも塩化物も入った「炭酸泉」。

 

鉄分が入っている以上、含鉄泉でもあるわけです。しかも、何でも、これだけ色々含まれてる「炭酸泉」というのは、ものすごく珍しいんだとか。これはドキドキしますね。

 


10amに到着したのに、駐車場は車でいっぱい。空いているスペースに車を停めて、とにかく入ってみます。建物外観。実にシブイ感じの建物です。ちょっと年季を感じます。

 


入り口。提灯に「花山温泉 薬師の湯」の文字。薬師の湯という名前は、花山温泉の歴史に由縁があるのだとか。以下、花山温泉公式サイトから引用。

 

温泉の裏にある花山には、花山温泉の守護神として薬師如来が祭られております。平安時代からの往古(名刹妙鶴山興徳寺が存在したが豊臣秀吉により焼失)をしのぶかのようにひっそりとたたずみながら、今も花山温泉を見守っています。

 

なるほど。薬師如来ゆかりのお湯なんですね。

 

 

早速、中に入ると、靴を脱ぐスペース。受付は2Fにあるようです。靴箱は、100円入れる方式のものと、そのまま下足箱に入れるタイプがあります。
はき違えの心配がないような靴なら、下足箱でもいいかな?

 

 

階段を上がると、受付が見えてきました。ちょっと照明は暗めです。お土産物売り場が、手前にあります。すっかり正面の受付で、入湯料を払うもんだと思ったら、「これと逆の場所にある自動販売機を使う」のだとか。

 

コレが自販機です。大人入湯料金1080円。

 

ほかの日帰り温泉に比べると、ちょっと高め。これも関西最強の温泉だからでしょうか。

 

宿泊施設もあるから、その利用促進も理由なのかな?(勝手な推測です)手ぶらセット(タオルなど)は追加料金で利用可能です。

 

 

ここで買った入湯券は、受付のお姉さんに見せて、湯殿スペースへ。ガラガラッと扉を開くと、正面は無料休憩場。
壁に、著名人?のサインがあります。でも、誰が誰だか、さっぱりワカラズ。。。

 

 

ココの左にある階段を上がると、湯殿の入り口。驚いたのは、お湯を汲み上げているパイプ菅。お湯が通過してるのが、見れます。濁り湯だから、余計にわかりやすい。
蛇口。ここのお湯を水で薄めて飲むのだとか。鉄分とかカルシウムが入ってるから、天然サプリみたいなもんかな?

 

さて、入り口の横にあるのが「貴重品用ロッカー」です。この貴重品ロッカーは、100円出戻り式です。つまり、100円入れると出すときに戻ってきます。

 

ここで注意点! というのも、この後の脱衣場にあるロッカーは、100円の有料タイプか、カゴに入れるタイプ。つまり、どちらかを選択することになります。

 

有料タイプは100円ですが戻ってこないため、「貴重品ロッカーに、財布や携帯電話などを入れる」→「脱衣場内はカゴに荷物を入れる」とお得。

 

よほど大きな貴重品がない限り、この使い方がおすすめです。

 

いざ!入湯〜!!

 

では、早速、湯殿へ!パパパッと服を脱ぎすてて、早速、お風呂場に入ってみます。広さはというと、大きすぎもせず、小さすでもなく。中くらい? ※写真は公式サイトより引用。

 

中央にかけ湯があるので、ザッとお湯をかぶって、先に体を洗います。洗面スペースは結構あります。

 

お風呂は、濁り湯の浴槽が3つ!40℃のお湯と、38℃くらいのぬる湯。あと、源泉そのままのお湯があります。濁り湯の浴槽がこれだけあるのは、初めて!
露天風呂もありますが、なんと、浴槽の中を通り抜けて、外に出るタイプ。これも、初体験。

 

浴槽の淵に、湯の花の固まりがついていて、しかもツルツル。カルシウムがひっついて、もはや大理石状態のような触り心地。ここまで、温泉成分がひっついているお風呂も初めてです。

 

茶褐色のお湯は、鉄の匂いがプンプン!有馬温泉の金泉より、濃厚な感じがします。手をお湯にひたすと、5cm下は見えなくなるくらい茶色。これが奇跡のお湯が〜と勝手に納得。

 

露天も濁り湯で、ここも湯の花がびっしり。だいぶ濃厚なんですね、ここのお湯。確かにちょっと入っただけで、ポカポカする気がします。

 

あと、ここにはおススメの入浴法があって、熱めのお湯と源泉を交互に入るのだとか。これを実践しているお姉さま方が多くて驚きました。

 

濁り湯じゃない普通の浴槽も3つ(水風呂含む)あったんですが、誰も入ってませんでした。みんな、濁り湯が目当てなんですよね。当たり前か。

 

あと…特筆すべきは、常連さんが多いこと!常連さんが多いというのは、いい温泉の必須条件ですからね。
全然いいんですけど、何だか、顔見知りの人ばかり見たいで、初めて行くとアウェー感ハンパないっす。しかも、集団で大移動(熱めと源泉を交互に入る)するので、いつもどこかの浴槽が大混雑…。コレにはちょっとまいります…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

花山温泉そのほかもろもろ

 


総評的には、やっぱり「なかなかない、珍しい温泉」というのは間違いありません。これだけ濃厚な感じがするのは、とにかくメズラシイ。
和歌山にはたくさん温泉がありますが、塩化物泉が多いので、こういう濁り湯自体も珍しいし、この周辺に来たら1回は立ち寄ってみるのがおススメです。

 

ご飯は食べていないのでわかりませんが、おすすめメニューは「釜飯」みたい。「温泉に入る前に注文しておくのがおすすめ」と書いてありました。釜飯って、時間かかりますからね。確かに。
レストランは、1Fの入り口左横にあります。昼時には利用してみるのも手かな??

 

 

 

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