更年期に効く温泉|大きなお風呂ほど、心の疲れを癒す効果がある

大きなお風呂、開放的なお風呂はリラックス感が高まる

温泉には、身体的な不調を緩和する効能がありますが、実は、それだけではありません。身体だけではなく「精神的な不調」まで癒す力があります。

 

実際に、温泉に入ると、何となく心が癒される気がしますよね。これは、偶然でもなんでもありません。

 

実際、温泉に入ると、リラックス状態を示す脳波「α波」が増えたり、ストレス値が減少したり。脳内でさまざまな変化が起こります。

 

更年期は、「うつや不安感、イライラ…」といった精神的な不調にも悩まされる時期ですから、温泉入浴をうまく活用すると、困った不調を緩和できるかもしれません。

 

しかも、とくに大浴場が多い温泉入浴は、脳に与える効果が大きくなります。それは、なぜなのでしょうか? 詳しくご紹介していきましょう。


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大きなお風呂は、心を癒す効果が大きい理由

北海道大学医学部の阿岸祐幸名誉教授が、著作「入浴の事典」(東京堂出版/刊行)で、入浴についての様々な効果を紹介しています。

 

α波とは、リラックス状態のときに現れる脳波で、入浴すると、この脳波が増え、精神的にリラックスできます。

 

浴槽の大きさによる臨床実験の比較結果

条件
・小さな槽と大きなお風呂で脳波を比較
・お風呂の大きさ以外はすべて同じ条件にそろえて比較。
(お湯の温度41℃、6分間首までつかる、入浴前に30分間安静にする)
⇒同じ人で1日目を小さな浴槽、2日目は大浴槽、3日目はジャグジーで比較

 

結果

大きなお風呂のほうが、リラックス脳波が持続する

・大浴槽とジャグジーの場合、全脳波に占めるα波の割合が50%以上に上昇。入浴中から、α波が増幅した。
・大浴場とジャグジーの場合は、入る前からα波が20%まで上昇する。
・大浴場の入浴は、お風呂から出て30分たっても50%以上をキープ。※ジャグジーの場合は、25分後から急降下。
・小浴場の場合は、若干増加する程度(10%未満の増加)でほとんど変化がない。

 

人は、大きなお風呂に入ると思うだけでもリラックス感が高まり、入浴後までその効果が持続するという結果に。大きな浴場のある温泉では、その効果が高まります。

 

また、ストレスや悲しみといった感情も脳波に現れますが、入浴後にはリラックス度を示す数値が上昇し、ほかのマイナス感情が低下することがわかりました。

 

精神的な不調をかかえている方は、露天風呂や大きな浴槽のある温泉を選ぶと、リラックス度が高まり、不調を軽減することができます。

 

温泉地を選ぶ際は、露天風呂の有無やお風呂の大きさなども考慮すると、いっそう効能を得ることができます。


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